0人が本棚に入れています
本棚に追加
ガラガラガラ!
「優、騒がしいけどどうしたの?」
「姉ちゃん!」
やっぱり来てくれると思っていた。俺がピンチの時はすぐに駆けつけてくれる姉ちゃん。口論も喧嘩も強く、色々なことから俺を守ってくれる。
「優のお姉さん? 知らないけど、どっか行ってくれませんか?」
「来ないでください、邪魔です」
レイラとアリサは姉ちゃんに冷たい対応をしているが、そう強気でいられるのも今のうちだろう。
「あんたたち、優に手を出すようなら空手黒帯の私が黙ってないよ」
「「く、黒帯……!?」」
姉ちゃんの言葉に、二人は一斉に恐れおののいた。
「ご、ごめんなさいー!」
「もうまさくんには手を出しませんー!」
二人はそう言うと、慌てて部屋を出ていった。
「……姉ちゃん、ありがとう」
「いいのいいの、さ、リビングに行こう。ご飯冷めちゃうよ」
「あ、そっか」
レイラとアリサのせいですっかり忘れていたが、夜ご飯ができたいたのだ。一段落ついてお腹も空いたし、家族で団らんでもしながらゆっくり食べるとするか。
「でさぁ、優」
「何? 姉ちゃん」
「どうして私の存在を消したの?」
最初のコメントを投稿しよう!