朝比奈 結

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相当疲れてたのか、ベッドに入って電気を消して、すぐに眠りに落ちた ? 誰? あったかい…… 父さん? 違う? 知らない人の匂い…… ………朝だ 熟睡した~ すっごい寝心地のいいベッド… そっか 昨日カーテンも閉めないで寝たんだ ベランダの様に大きな窓に近付くと 「う……わあ……」 ずっと遠くまで見渡せる 高過ぎて怖いくらいだ 着替えを済ませ 「えっと……このカードキーを持てばいいんだよな?」 この先真っ直ぐに……あった 「おはようございます。カードキーを、こちらへかざしていただいても宜しいですか?」 「あ、おはようございます。…こうですか?」 あ、なんか色が変わった 「どうぞ。ご案内致します」 「あ、ありがとうございます」 うわ…綺麗で広い 誰も居ない 窓辺の席を案内され 「こちらで宜しいでしょうか?」 「はい」 椅子を引いてもらい座る 「朝比奈様、どういったお食事がご希望でしょうか?アレルギーや苦手な食材は御座いますでしょうか?」 「え?どういった?え…えと…メニューは…?あ、アレルギーとか苦手な物は、特にないです」 「メニューはございません。お客様のご希望に沿ったものをご用意致しますので」 「え?」 メニューがないって…… あれ?そう言えば、お金……持って来てない! なんか、ホテル感覚だった… 「あ、あの……すいません。ちょっと1回部屋に戻ってもいいですか?」 「?…それは構いませんが、お忘れ物ですか?私達にご用意出来る物でしたら、ご用意致しますが?」 うっ…… 「あの……えっと……さ、財布忘れて来たので…すいません」 恥ずかしい~ こんな立派なレストランで! 俺が席を立とうとすると、 「でしたら、お戻りになる必要はございません。こちらでのお支払いは必要ございませんので」 そう言われた 「必要ない?って…どういう事……」 「詳細につきましては、加賀美副社長か、佐久間さんにお聞き下さい。それでは改めまして、どういったお食事をご用意致しましょう?」 え~? そんな事言われても、支払いが必要ない理由も分かんないし 後で、誰かが払ってくれるって事? だとしたら、値段見たいのに…… しばらく考えていると、 「では、和食と洋食、軽めとしっかり目でしたら、どちらがお好みですか?」 そう聞いてきてくれた 「あ、じゃあ、洋食で軽めがいいです」 「畏まりました。少々お待ち下さい」 「はぁ~」 なんか、いつもと違い過ぎて緊張する あ、昨日疲れ過ぎて、皆に連絡するの忘れてた 後で電話しなきゃ きっと心配してる まさか、あんな部屋のあんなベッドで眠って、朝からこんなレストランでご飯食べてるなんて思わないよな ……綺麗な景色 俺しか居ないなんてもったいないな
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