16人が本棚に入れています
本棚に追加
「お待たせ致しました」
軽く料理の説明をして、少し離れた場所で待機してくれている
食前のお祈りをして食事を頂く
え?
何このパン
出来立てふわふわ~
こっちはサクサク
何このオムレツふわふわ~
どれもこれも、物凄く美味しい!
「美味しい~!」
すっかり満足して全部食べ終えた
食事後のお祈りをして席を立つと、
「お食事はお気に召しましたでしょうか?」
「はい!どれも凄く美味しかったです!ご馳走様でした」
「お気に召していただけたようで安心致しました。いつでもお好きなお時間に御出で下さいませ」
「あ…ありがとうございます」
お……おが多い
部屋に戻って電話をする
加賀美さんに、まだ会えてなくて、何者なのか分かってない事は、黙っておこう
こんなに良くしてくれてる人なんだから、きっと大丈夫
皆、加賀美さんは忙しいのでって言う…
どれだけ忙しい人なんだろう…
俺の面倒見てる場合じゃないんだろうなぁ
顔も知らない中学生男子
…………
なんか…
小さい頃から言われてたから
俺の中では、行ってみようとか、会ってみようとか、そういう思いがあったけど…
もしかして加賀美さん、もう忘れる位昔しか、お父さんと連絡取ってなくて
まさか俺が来るとか思ってなかったんじゃ……
手紙届いて、もう行きますって書いてるから、断わる間もなく、とりあえず部屋とか準備してくれて
本当は今凄く困ってるんじゃ………
よく考えたら、いや、よく考えなくたって、ちゃんと手紙の返事貰ってから来るべきだった!
加賀美さんにだって、都合ってものがあるんだから
只でさえ忙しいのに、俺のせいで、更に忙しくなってるのかな
うわぁ……
勝手に戻る訳にいかないし
どうしよう……
あ!
困った時は、コンシェルジュ!
えっと…これだな
あれ……
よく見取り図見たら、このフロアに居るじゃんコンシェルジュ!
よし、行こう
なんだ
エレベーター降りたとこの、すぐ近くだった
居た!
「あの…すいません」
「はい、どうされましたか?」
うわぁ…
男の人なのに綺麗な人……
「何かお手伝い出来る事が、御座いますか?」
「あっ……はい!あの……少し相談したい事があるんですけど」
「私で良ければ、お聞き致しますが…」
「えっと…誰に相談したらいいのか分からなくて、何か困った事があったらコンシェルジュにって、佐久間さんが言ってたので来てみたんですけど…」
部屋がどうとか、食事がどうとか、そういうんじゃないんだけど、いいのかな……
「朝比奈様。私は、このマンションのコンシェルジュでは御座いません。このフロア専用のコンシェルジュで御座います。このフロアに居らっしゃる方の、どのようなご要望にもお応えする為最善を尽くさせて頂きます。もちろん、朝比奈様からお聞かせ頂いた情報が、外部に漏れる様な事は御座いません。私に、どこまでお応え出来るかは分かりませんが、お話だけでもお聞かせいただけませんか?」
このフロア専用……
なんか、凄い
「じゃあ…」
最初のコメントを投稿しよう!