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パートナーシップ
「そのため新婚さんに移住して貰おうという政策なのよ」
マリアは訳知り顔でボクに説明をした。
「ふぅん、なるほどねえェ……」
ボクも納得してうなずいた。
「まァ横須賀市に限らず、全国的に過疎化は進んでいるんだけどねェ」
「ううゥん、まァそうだなァ」
ボクもうなずいた。
悲しい話しだが彼女の言う通りだ。
少子高齢化による過疎化が進んでいるのは横須賀市だけの話しではない。
横浜や東京など大都市圏を除けば、日本じゅう至るところで過疎化が進んでいるのだ。
しかし横須賀市は新婚カップルの移住を支援するだけではない。
他にも国に先んじてLGBTにも力を注いでいた。
いち早くパートナーシップ制度を導入し、LGBTの方も同様に移住するカップルを支援していくみたいだ。
ようやく最近は横須賀市から人口流出も収まって徐々に人口増加へ転じているらしい。
かつては年間、3千人以上減少していた。
ここ数年は増加傾向にあり、さらに若い新婚カップルに移住してもらう施策なのだろう。
「だけどいくら新婚さんに六十万円支援するからって、いきなり結婚するって言うのは。無鉄砲な話しだろ」
「え、なんでよォ?」
「うッうゥ、なんでって。実際問題として高校生同士で結婚ができるのか?」
ボクは眉をひそめてクレームをつけた。
マリアの話しは少し飛躍しすぎだ。
「フフゥン、知らないの。十八歳で成人なのよ。当然、私もマコも成人だから結婚するのに親の許可も必要ないわ」
「いやいやァ、だからって大学受験も控えてるし……」
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