日常6【side.エリック】――〝友人〟

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日常6【side.エリック】――〝友人〟

ee99d802-bf3d-4856-9c03-35559d8a5a11  栄養ドリンクで気合を入れつつ学校へ向かい、朝の職員室に入る。自分の席でビジネスバッグを下ろした直後、隣のデスクからタケルに声を掛けられた。奴の顔色は冴えない。 「エリック先生、仕事が終わってから少々お時間いただけませんか」 「どうした。顔だけじゃなく声にも元気がねーな」 「いえ、実はその……」  タケルは自分のデスクからメモ帳を取り、そこに文字を記して渡してきた。《ノアのことで相談が》とある。喧嘩でもしたのだろうか。  しかし昨夜も今朝も、ノアの様子に変化はなかった。あいつの場合、タケルと喧嘩になれば愚痴のひとつでもこぼしそうなものだが……。  どのみち無視するわけにはいかない。 「構わないぜ」と返した。
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