五月雨の午後

3/5
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
今日の天気は雨。明日も明後日も。ずっと。 こんな日は、静かなカフェに行って彼女とそれぞれ読書やゲームをするのが好きだ。 カフェの大きな窓を、雨粒が結構激しくノックする。 その音が心地よくて、思わず小さく深呼吸して目を閉じる。 5月の雨が降ると少し肌寒く感じて、暖かい飲み物で暖を取りたくなる。 彼女の好きな飲み物は、ココア。コーヒーや紅茶より、ミルクで割ったココアに香ばしく焼いたマシュマロを溶かしながら飲むのが好きなのだそうだ。 何か甘すぎて俺には無理だけど、彼女がそれを飲むのを眺めていると、こう……ガッと行きたくなるというか。 語彙力どこに置いて来た状態だけれども。 そう、この手で彼女の華奢で柔らかな体を抱きしめて、1日中ベッドの中に閉じ込めておきたい……。 また、熱が暴走しそうになって、思わず咳払いしてコーヒーを飲んで。 気を抜くと、頭の中はことでいっぱいになる。 これって、皆んなこうなのか。 友達はよく『ヤリテェー』とか無意味に叫んでるけど……。 正直今まで、あまり興味が無い方だったから 何がそんなに叫ぶほどつらいのか、良く分かってなかった。 ゲームとか動画とか。 それがあれば、後はどうでも良かったし。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!