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17
ザァァァ―――…
シャワーのお湯を流しながら、丹念に体を洗う。
罪悪感を感じながらも、楓だってしていたのだからと自身に言い訳をする。
それにキィさんに手を触れられて嫌悪感はなかった。
寧ろドキドキした。
シャワーを浴び終えて、バスローブを着て、ラブホの脱衣室の扉を開けた。
先にシャワーを浴び終えていたバスローブ姿のキィさんに暫し見惚れた。
ベッドに座りキィさんはスマホをみて寛いでいた。
バスローブ越しだけど逞しい身体付きだと思う。髪が少し濡れていて、色っぽい。
緊張しドキドキしながら、僕はキィさんに近付く。
僕に気が付き、僕を見て目を細めて微笑んで、優しい声で呼び掛けてくる。
「―――おいで」
手を伸ばし僕の腰に手を回し、優しく引き寄せ、僕を下にしてお互いベッドに沈んでいく。
「キスは?俺としても大丈夫?」
「大丈夫…です」
キィさんの顔が至近距離にあって、しかも艶っぽい表情をして僕を見ているから、自分の顔が赤くなっていくのがわかった。それを見てキィさんがなんだか嬉しそうだ。
「赤くなって可愛いね。そんなに硬くならないで。俺まで緊張してしまうから。あと敬語はなしだからね?」
「あっ…」
ゆっくりと顔が近付き唇が重なる。
チュッチュッと 何度も触れ合うだけの唇が降ってきたと思っていたら、キィさんの舌が口を抉じ開けるように、スルリと口内に侵入してきた。
歯列を舌でなぞり、上顎を舌で舐められ、舌を絡ませては離れ、また絡ませる。
キスだけでゾクゾクする。
「ふぅ、…んっ……、んっ」
息継ぎも許されないほど、激しく執拗に口内を蹂躙してくる。
キィさんの口は顎、首、鎖骨へと移動していく。
僕の着ているバスローブの紐を片手で解き、僕の肌を露にし、晒された胸元は敏感にもキィさんがそっと触れただけで、震えるような快感が広がった。
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