再会の儀

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再会の儀

 多分、おっさんの嫁が陣痛で苦しんでいる頃、改めて私は、式神を伴い、両親と顔を合わせていた。  多数のフラッシュが炊かれる中、皇太子誠仁と、うっすら感涙にむせぶ皇太子妃美和子殿下に、堅苦しい挨拶をすることになった。 「百鬼姫と呼ばろうは、百鬼を率いる魔丞なれば、護国救命の為腐心することを誓文(せいもん)いたします。母上様におかれましては、どうか安んじてその責務を果たす(わたくし)を、お見守りくださることを切に願います。あの、お母様、と呼んでもよろしいですか?」  にっこり笑って、目頭を押さえて美和子妃殿下が言った。  改めて見ると、この母娘は面差しがよく似ていた。 「ええ勿論です。貴女のことは、ずっと知っていたのですよ。宜しくお願いいたします。紀子さん」  そこで、ふと紀子のうしろに立つ、静也に目を移した。 「ところで、この方は?」 「はい。つまるところ、宮様の男です」 「違う!こいつただの式神です!」  公の場で声を荒らげた、民間皇女を世間は注目していた。  特に、この爽やか系イケメンは誰だ?ああこないだ日本沈没未然に防いだ若きヒーローだった。  つまり、これから2人は忙しい生活を強いられることになりそうだった。
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