エピソード1 さとう めい

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「めい。違うクラスだからって、私たちのことを見捨てないでね?新しい友達ばかり優勢しないでね?」 ともみが近寄ってきて、そんなことを言う。 ともみの中ではもう私に新しい友達が出来ることが前提らしい… …そんなに私は世渡り上手ではないよ。 ともみに笑顔で大丈夫と答えていると、私たちの横を誰かがスッと通っていった。 背の高い男子だ。 …私たち邪魔だったかな? と若干左側に避けながら、その男子生徒の背中を見つめる。 「…わぁ、イケメン」 ともみがその男子を見て言った。 「…そうかな?」 眼鏡を掛けた冨樫くんが否定する。 冨樫くんはともみが好きなので嫉妬したようだ。 「…顔はいいし、背も高い。でも、そんなやつほど友達がいなかったりするぜ」 藤島くんがそう言った矢先、前を歩く渦中の男子の横に二人男子が寄ってきた。 「あきら。おはよう」 「あきらも3組だろ?俺もこいつも3組だ。また、同じクラスだな」 と随分と仲が良さげである。 「…誰が友達いないって?がっつりいるじゃない。にしても類は友を呼ぶのね。三人とも随分とイケメンだし…」 かおりが私たちの中にいる男子を見渡した。 「うるせ」 藤島くんが拗ねる。 「3組なら、さとうと同じクラスか…」 北条の言葉にハッとなる。 そういえば、そうだ。 …あんな男子たちと話せるようになるのかな? と少し不安になった。
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