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「めい。違うクラスだからって、私たちのことを見捨てないでね?新しい友達ばかり優勢しないでね?」
ともみが近寄ってきて、そんなことを言う。
ともみの中ではもう私に新しい友達が出来ることが前提らしい…
…そんなに私は世渡り上手ではないよ。
ともみに笑顔で大丈夫と答えていると、私たちの横を誰かがスッと通っていった。
背の高い男子だ。
…私たち邪魔だったかな?
と若干左側に避けながら、その男子生徒の背中を見つめる。
「…わぁ、イケメン」
ともみがその男子を見て言った。
「…そうかな?」
眼鏡を掛けた冨樫くんが否定する。
冨樫くんはともみが好きなので嫉妬したようだ。
「…顔はいいし、背も高い。でも、そんなやつほど友達がいなかったりするぜ」
藤島くんがそう言った矢先、前を歩く渦中の男子の横に二人男子が寄ってきた。
「あきら。おはよう」
「あきらも3組だろ?俺もこいつも3組だ。また、同じクラスだな」
と随分と仲が良さげである。
「…誰が友達いないって?がっつりいるじゃない。にしても類は友を呼ぶのね。三人とも随分とイケメンだし…」
かおりが私たちの中にいる男子を見渡した。
「うるせ」
藤島くんが拗ねる。
「3組なら、さとうと同じクラスか…」
北条の言葉にハッとなる。
そういえば、そうだ。
…あんな男子たちと話せるようになるのかな?
と少し不安になった。
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