第2話 恋に落ちる

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確かこの人、サッカー部の人だよね。前に千紘が言ってた気がする。サッカーが上手くてイケメンの友達がいるって。日焼けしている肌に、くっきりとした顔立ち。すらりと高い身長。女子にモテそうだな。 そんなことを考えていると、彼が私の席の方へ歩いてくる。 「彩は帰らないの?」 名前を呼ばれ驚いた。私の名前知ってるんだ。しかもいきなり呼び捨てなんだ。 「うん」 私は頷く。 「テスト勉強は?」 気づいたら、彼は私の隣に座ったいた。 「赤点取らない程度にはしてるよ」 私が言うと、彼は笑った。 「俺も」 そこで会話が途切れ、静かな時間が流れる。そろそろ帰ろうかな。そう思った時、彼が口を開いた。 「その本、面白い?」 「うん。下は私が借りてるけど、上は図書室にあると思うよ」 私が言うと、彼はタイトルをメモし笑顔を見せた。 「ありがとう。借りてみる」 そんな感じで彼とは玄関で別れた。そして、とあることに気がつく。 「あ、名前聞き忘れた」
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