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「にゃー!」
驚きすぎてビョンっと高く跳び上がってしまった。
「うわっ!」
「びっ、びっくりしたー!」
ボクが突然跳び上がったから、美月と圭くんもビクッと肩を揺らす。美月に至っては圭くんにしがみついている。
『ほら、恋愛成就』
神様がクスクス笑った。
そういうことじゃないと思うぞ、神様。
「どうしたのネコさん。なんかあった?」
「俺たちびっくりさせてないぞ」
いや、すまなかった。ボクとしたことが取り乱した。まったく神様が変なこと言うから。
あーもういい。昼寝だ、昼寝。ボクはもう寝る。
「ネコさん落ち着いたみたい」
「よかったな」
美月と圭くんはバイバイと手を振って、楽しそうに帰っていった。仲が良くていいことで。
じとりと神様を見れば、神様は飄々とした様子で『ないしょだけど、学問成就の神に口利きしておいてやったよ』と微笑んだ。
ボクはいつもの場所で丸まる。
ぽかぽかと日差しが暖かい。
春はすぐそこに。
柔らかな風がふわりと吹きぬけた。
【END】
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