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起きた。起き上がる。
ああ、そうか。自由だ。拘束が解かれている。私は伸びをした。
「んんん~~~~!」
バキバキバキと骨のきしむ音がする。随分とベッドに磔にされていたのだから当然だ。
ベッドから降り立って、
「いでッ」
転んだ。私の足は、全体重を支えるのにまだ慣れていないらしい。痛みが治まったらゆっくりと、ベッドのへりにつかまって立ち上がる。立てた。ゆっくりと、手を放して、1歩、2歩、歩く。大丈夫そうだ。
ここで、ものすごくおなかが空いているに気づく。そうだ。病室の外に出よう。暇だし空腹を満たすものがあるかもしれないから。
取っ手をつかみ、ドアをスライドさせて開ける。昨日まで見つめることしかできなかったドアは、いとも簡単に開いた。
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