驚愕!ミステリースポット「千貫森」と友好的異星人「U-タン」の導き

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 2階は休憩用の広間と男女に分かれた風呂場がある。給湯室もあるが使っている人は見たことがない。男湯の脱衣場で服を脱ぎ適当に丸めてロッカーに突っ込む。  汗でしっとりとしたシャツを丸めながら「結構汗かきましたね」と言いつつ瀬戸さんを見た。思わず「おお」と声が出てしまった。そういえば瀬戸さんの裸を見たのは初めてだった。いつもゆったりした服を着ているので気が付かなかったが、思いの外筋肉質だった。確かに首は太い方だったな。声を上げた俺に瀬戸さんは少し驚いたような顔をした。 「あ、すみません」と俺は言った。「あの、筋肉すごいですね」 「え?あー、そうですか」 「何かやってんですか」 「公民館のトレーニング室使ってますよ」 「え、それだけでそうなります?」 「教えてもらいながらやってるからかな」  逞しい腕の向こうに大胸筋が覗いている。腹との段差がしっかりついた大胸筋。こんな体、リアルで見たの初めてかもしれない。瀬戸さんが少し恥ずかしそうに背中を向けたので慌てて目を逸らした。
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