驚愕!ミステリースポット「千貫森」と友好的異星人「U-タン」の導き

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 申し訳ない。俺が作り出してしまったこの微妙な空気を有耶無耶にする役割を、被害者である瀬戸さんに押し付けてしまった。しかも俺の良くないスイッチが入ってしまったことに対して「筋トレの方に興味がある」と、恐らく意図的に曲解してくれてこの場を収めようとしている。優し過ぎる。居た堪れない。  風呂を出て服を着た。意図せずお揃いになってしまった、着替え用に買ったTシャツ。俺は体が火照りまくっていたのでTシャツ1枚だったが、瀬戸さんはその上にブカブカのジップアップパーカーを羽織った。そしてTシャツもLLサイズ。何故なのか。瀬戸さんより10センチメートルは長身の俺でさえMサイズなのに。体に合ったサイズのシャツ着ると筋肉でパッツンパッツンになるのかな。いやいやいやだからもうこのことは考えちゃ駄目だってば。あーもう。  物産館で購入したTシャツを身に着け「NO UFO NO LIFE」タオルを肩に掛けた俺達はUFOオタク感を漂わせながら展示スペースを見て回った。UFOの概要と、飯野町に飛来したUFOに関する新聞記事のコピー。千貫森でよく見られるという、叩くと金属のような音がするピンカラ石。極めつけはショーケースに当たり前のように展示されたCIAの機密文書。駄目だでば、こんな所さ置いちゃ。
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