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「きゃあぁっ……んっ、あっ、ニ……ニコラ様……これではあべこべです。これでは、私だけ達してしまいます……」
かすれた声でミアがニコラを呼ぶので、ニコラは口の中をひどく傷つけて耐えた。
快感に耐えるミアの背中を撫でて、快感に抗うミアを宥める。
(指を挿入して慰めようかと思ったが、これは無理だな……)
ミアの蜜口はたくさん蜜を吐き出してはいるが、まだ初々しくニコラの指の侵入を拒んだ。
「いいんだ、ミアの体が素直なだけだ。よく濡れていて愛らしい。今、楽にしてやるから、私に身を委ねて……」
ミアは暴力的なまでの的確な快感に混乱したまま、ニコラの手を受け入れる。
体のこわばりを解いたミアに気をよくしたのか、ニコラは殊更、目がくらみそうな強い快感ばかりを与えてくる。
「なんか……だめ…お腹、へん……」
花芯を潰されてその奥の芯をゆすられて、ミアは再び慌てだした。
「ミア、大丈夫だ、達するだけだ。怖がらないで、そのままおいで……」
抱きしめて、より一層、甘く愛撫を強めていく。
「や、あっ……」
ミアは、こんな声が出るのかと自分で赤面するほど艶やかな声で鳴いた。
ニコラは、達したミアから、濡れて張り付いた下着を、あっという間に脱がせ、しとどに濡れた股間を拭い、代わりに自分のガウンを纏わせた。
(愛らしかった……とてつもなく愛らしい……)
平気な顔をしていたが、ニコラの内側は真っ赤なのか、真っ黒なのか判別もつかないほどに爛れていた。
神経が焼き切れたようになっているのに、ミアの背を撫で息が整うのを待って、何でもないような顔で一人浴室に入っていく。
内鍵を閉めたとたんにもう駄目だった。
バタン、ガタンと何かにぶつかったような気がしたが、自分でもよくわからない。
「うっ、あっ……」
ニコラは限界だった。
ミアが浴室の近くにいるのは承知していたが、ミアの体液のついた指と、ミアの匂いのしみついた下着で己の猛りを扱く。快感を押し殺せなくて、声が漏れて浴室に響く。
ニコラの状況を把握したミアが、浴室の外からなにか言っているが、耳鳴りがして聞き取れない。
「ニコラ様、お一人でなさるなんて嫌です。ここまでしておいて、なんですか! 私をお使いくださいませ! 浴室の鍵を開けてください! ニコラ様、中に入れてください!」
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