春野菜

その一 菜花

二月の終わりから見かける春の味覚。
それは菜花。
菜の花の事だ。
すでに適当な長さにカットされ束ねられて販売されてるのをさっとゆがく、もしくは
オーブンレンジの茹で野菜機能で火を通す。
火を通すとよりいっそう鮮やかな緑で美しい。
花のところは基本的に蕾。
ほんの少しだけ黄色の小さな花びらが見えるそれを胡麻和えにするとほんの少しだけ辛い。
人によってはほろ苦いって言うだろう。
独特の苦味がある野菜と書いてる本もある。
こればっかりはその人その人の味覚の感じ方だ。
「ねぇ、菜花とじゃこのパスタの菜花って
どんな味？」
そのリクエストに答える形で
今年初めての菜花を胡麻和えにしたものを
好き嫌いがまるでない子ども達(1人は成人)の食卓に出してみた。
様々な野菜の胡麻和え作るけど、菜花だけは
2人には出した事無かった。
なんとなく貴重で私には美味しいと思えても
若者たちにはどうなんだろうと思って……｡
柔らかな甘さと香ばしい香りの胡麻に合えた菜花。
その反応は？

美味しい！

その瞬間から、買うべき春野菜のレギュラーとなりました。