優芽のお話

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あれから数日が経ち、特に進展もなく過ぎていく日常の中で私は今日も図書室に来ていた。 本当は毎日行きたいんだけど、さすがにそれは迷惑かなと思って週に三回くらいの割合で通うようにしている。 たまにふらっとやって来て、本を読んでいる大場くんの姿を見かけることがあるので、いつ会ってもいいように図書室に来る前はトイレ寄って鏡のまえで前髪を整えたり、リップクリームをつけたりと落ち着きのない自分の姿が映っていて苦笑する。 多分、大場くんはそんなこと全く気にしてないよね…。 そんなことを考えながら図書室に入って行くと、奥の席に座っている大場くんが目に入る。 あ、会えた!そう思うと自然と笑みが溢れてくる。 挨拶しようとして近づいて行ったら、その日は様子がいつもと違うような気がして、声を掛けずに少し離れた席に座って様子を見ることにした。 本は開いているのに、読んでいないみたいだしページも捲らずに、ぼんやりと外を眺めている。 あれ…?この前にもこんなことあったような…。 不意にあの時の光景を思い出してしまった。 夕日に照らされ、外を眺めなら切なそうにしていた顔を思い出す。
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