危機

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「それから」ラルフは改めて二人を見て言った。 「ナイトハイト、エミリア、ありがとう」 ナイトハイトは顔を真っ赤にした。耳まで真っ赤だった。 エミリアは「馬鹿ね」と言った。彼女も心なしか緊張気味だった表情の硬さが取れていた。 ・ ・ ・ 家に帰る道中、ラルフは老人のように、ゆっくりゆっくりと歩いていた。 身体の痛みは全く取れず、またカルロス=モンタギューの言っていたことが気になったが、それよりもなによりも、今は嬉しさの方が大きかった。 ナイトハイトもエミリアも僕の友達だ。 それだけで心が救われた。
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