第一章 また来てと瞬く間に揺らして

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第一章 また来てと瞬く間に揺らして

その病気の名前を聞いたのは小学校の保健の授業の時だろうか。 その奇病の名は『共依存病』。 主な症状は二つの身体に同じ人格が宿っていることだ。 身体は別でも心は一つという一心同体の不思議な病気は、患者数が少ない難病の一つとして知られている。 だからだろうか。 その奇病は今はもう、山ほどある病気の一つとして、人々にそういうものだと受け入れられていた。 魂の片割れ。共依存と呼ばれる。少しだけ不思議な病気。それが『共依存病』だ。 ただ……、この病気に罹った者は一日置きに身体が入れ替わる。 そして、いずれ、魂がどちらかの身体に紐付き、どちらかが死んでしまうという残酷な病気だった。
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