ましゅまろとまなてぃ先生

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ましゅまろとまなてぃ先生

 お昼前。最寄りのスーパーへお菓子とその他もろもろを買いにやってきた。今日はお昼に佳賀里もくるとのことなので、なにかカロリー控えめなお昼ご飯を用意しておこうと思う。たまご雑炊とサラダチキンとか。  色々と明日以降の献立も考えながら真白とお菓子売り場へ。ここへくる途中も真白の気分は最高潮で、アイスやチョコ、スナック菓子など選びたい放題であるためずっとどのお菓子を食べようか迷っていた。 「きょうはすこししょっぱいおかしのきぶん――あ!」  お菓子売り場へ到着すると、目的のお菓子を見つけたのか走りだした。走ったら危ないよと声をかけようとしたところで、走りだした理由がお菓子ではなかったことに気がついた。 「まなてぃせんせー! こんにちは!」 「真白ちゃん!? こんにちは、今日も元気いっぱいだね♪」 「ましろはらじおたいそうをがんばっておかしをかっていいよといわれたのでおかいものにきました! まなてぃせんせーもおかしをかいにきたんですか?」 「ラジオ体操してるの? さすが真白ちゃん、偉いねぇ~! そうなの。チョコレートが食べたくなっちゃって。気になってた新発売のチョコチョコの山を見つけちゃった♪」  お菓子売り場にいたのはスーツ姿のまなてぃ先生。教師は夏休みも関係なく仕事をしているそうだし、糖分補給のために買い物にきているようだ。 「まなてぃ先生、こんにちは~」 「あぁ! 美緒ちゃんお久しぶりです~!」  にこにこ笑顔で駆け寄ってきて、ぶんぶんと喜びの握手をしてくれる。まなてぃ先生と会ったのは十回もないけど、フレンドリーなせいかもう何十回も会っている間柄に感じてしまう。 「みおちゃん! ましろもちょこちょこのやまがたべたいです!」 「さっきしょっぱいのがいいって言ってなかった?」 「いまはまなてぃせんせーとおそろいがいいです!」  棚からチョコチョコの山を持ってきて、嬉しそうに見せつけてくる。まあ、お菓子は真白が好きなのを買えばいいし、私が決めることではないのだから。 「真白ちゃんのことだから心配はしてないけど、宿題はどう? 進んでる?」 「はい! もうかんじどりるとけいさんどりるはおわりました! あとはあさがおのおみずやりとえにっきです!」 「もう終わったの!? 真白ちゃん頑張り屋さんね!」  まなてぃ先生が真白の頭を撫でる。真白は嬉しさのあまりに踊りだす。普段学校でもやっているのか、まなてぃ先生も真白と同じように踊りだした。けれど、ここがスーパーであることを思い出したのか、ハッと我に返って顔を赤くしていた。
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