イラク

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イラク

フセインがクウェートを占領して 米軍が反撃する頃の時代に 行って来た。 アメリカに、 日系人の親戚がいて 彼は、アメリカ海兵隊の一等軍曹だった。 戦争中に、負傷して アメリカに、帰国除隊して ハワイで両親のスーパーマーケットを手伝っていた。 ハワイ旅行の時に イラクの体験談を聞いて 行って見たくなった。 行ったタイミングの状況は 夜間戦闘中で激しく 銃弾が交差していた。 親戚の乗っていた ハンビー武装車の直ぐ側に 自分は伏せていた。 射撃しながら 自分に気が付いた彼は 日本人の自分を見て かなり驚いた。しかし、 服装がプレスだったので 彼のハンビーに乗せてくれた。 プレスの衣装は、 札幌のサープラス店で 揃えた中古品。 カメラを首に下げていた。 戦闘が一段落してから 彼と英語で話をした。 自分が親戚だと知って 笑顔になった。 自分は、たまたま この場所の取材中に 戦闘に遭遇したと言って 彼を納得させた。 戦闘は米軍の勝ち。 翌朝の戦場整理の立ち会いの後に 彼と別れた。 空のM16の弾倉と Ak47の弾倉を 大量に持ち帰った。 札幌のサープラス店に 高く売れた。 実際の戦闘で彼に教えてもらった事は、 敵弾の飛来音で 自分に当たるか判る。 発射光と飛来音が直線かで 敵兵の位置が判る。 敵のロケット弾が飛来しても 500メートル先なら安全だから ゆっくり寝ている。 と言っていた。 自分や彼の近くに 敵弾が弾着する時 パチ、パチと言っていた。 ハンビーから撃つ機関砲火は 迫力があった。 耳栓をしていても 空気の圧力を身体に感じた。 「ダダダダダ!」 親戚の海兵隊軍曹は 夜間スコープを付けている M16で正確に イラク兵を倒していた。
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