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そうして、次に迎えた3回戦。
所謂、美々にとっては最後の最終面接になる訳だが――。
彼女が向かったのは、私の家の隣。
そう、私の実家でもある蛇姫神社であった。
(マジかよ、おい)
流石に驚く私。
(そう言えば前、お父さんが、人手が足りないから事務員さんの募集をかけるって言ってたっけ)
私は今更ながら、父親が以前言っていた言葉を思い出していた。
霊感がない為気付いていないのか――娘である私が見ている目の前で、最終面接を開始する父。
先ず最初に美々が聞かれたのは、志望動機だった。
と、私の父を真っ直ぐに見つめるや、美々は今までにない凛とした表情で、志望動機を答え始める。
「はい。私が最初、志望した動機は巫女さんの衣装が可愛いという軽い気持ちでした。また、季節ごとに沢山のイベントも行われており、自分も参加出来たら楽しそう、と思っていたんです」
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