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体にこれが気持ちいいものだと刻み込まれる……いや、本能として体の奥底に眠っていたものを無理やり引きずり出される。
息苦しい。
なのにもっと深く。
もっと奥まで絡みつきたい。
「あっ……。はぁ……」
ついこの先をねだるように、安村の服をぎゅっと掴んでしまう。
(あ、ダメだ……)
美咲が指の力を緩める前に、安村の体は離れていった。
「美咲君」
たしなめるように安村が呼びかける。
「言っただろう、僕に教えられるのはキスまでだって」
「私は、もっと先まで安村さんに教えてほしいです」
それを望んでいるのに。いつもキス止まりだ。
全部安村に見てもらいたいのに。初めては全て彼がいいのに。
だけど安村はいつも困ったように眉を寄せるだけだ。
ならば行動あるのみ。
「私は……」
美咲は囁くと同時に安村のソコに手を添えた。
握る強さとかわからないが、硬くなりかけていた安村のソレを上下に動かす。
「ちょっ!美咲く……っ!っつ!!」
静止する安村の声をシカトして、手を動かすと面白いくらい形が変わる。
柔らかいところがなくなって、硬く反り上がったソレ。
「これが欲しいです」
「っつ!美咲君!」
焦ったような安村の声が飛んでくる。
でも美咲は知っていた。
安村がこの手を振り払わないことを。
案の定口では静止をしているが、安村は美咲の手を止めることはない。
あと一押し。
「これ、舐めていいですか?」
安村の喉から獣のような声が漏れた。
「どこで、そんなこと……」
「ネット見たらいっぱい書いてますよ。……安村センセイ」
美咲は微笑む。うまく誘惑はできているだろうか。
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