#06. 灰かぶりシンデレラを抱くための準備を進めていく。

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#06. 灰かぶりシンデレラを抱くための準備を進めていく。

「ですから霧上さん。  どうぞご査収ください」  茶色い紙袋に入ったそれは、なんかアダルトなグッズか? ……見れば。 「うおっ手錠なんか生まれて初めて見たわっ」……そんでこっちは。  すげー名前だ。空知英秋先生に突っ込まれないかなぁ……。 「『ギンギンタマスー』……?」 「知らないんですか霧上さんっ!?」社長室にて、秘書である最上(もがみ)は、「これ。嗅いだだけでしゃぶりたくなるっていう逸品ですよ!! めっちゃ流行ってます!!」 「知らんなぁー」なんかやばいの入ってんじゃないのかこの飲み物。見た感じ、眠眠打破系統のドリンクって感じなんだけど。「ぎんぎんのたまを吸う……あー」お察し。「そういうことね」 「女の子の間でめっちゃ流行ってんです!! ですので、次回のご旅行には是非。……前回の旅行では、本願、叶わなかったと伺っておりますし……」 「そこ、突っ込まないで」 「突っ込まないでいられませんよ」と端正な顔つきを引き締め、最上は、「霧上さんともあろうかたを相手にして振るだなんて。まったく。小川様はいったいなにを考えていらっしゃるのか……」
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