星屑拾いのルーノ

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雨が降っている。 雨粒は管を渡り、トンカラトンカラと軽快な音を立てて地下の水道に落ちていく。 「雨だよ。」 窓にくっつけた顔をはがして、ルーノは廊下の奥に向かって叫んだ。 「星じゃなかった。」 「前兆だわ。」 遠くから声が帰って来た。 「出かける準備をしないと。」 突如、何かをひっくり返したような鈍い音が轟いた。 「音がしたよ。雷じゃないよ。」 「着替えて、早く。」 声の主は焦っているようだ。 「わかったよ。」 ルーノは返事をして、急いでクローゼットへ向かった。
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