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2 「貴方は誰ですか?」 と、聞いてみた。 きっと「死神です」と答えるだろうと、予測のした上で聞いてみた。 「貴方の希望を叶えに天国からやって来た天使です」 と、言葉が明るい。 「天使だって?死神じゃないのか! 普通死んだ人の迎えは死神だろう!」 「普通はそうですが、貴方の場合は違います。 私は、天国から見てました。貴方は可哀想な人です。 真面目に生きてきたのに、人殺しと言う冤罪をかけられた。 そして真実を訴えても、誰も信じてはくれなかった。 私は、貴方に同情していましたよ。可哀想で泣いていました」 と、信じられない言葉を言う。 「だから、貴方が生前思っていた願いを私は手伝いにきたのです。」 「手伝うって、あの裁判官と馬鹿刑事を呪い殺す事をお前は手伝うと言うのか?」 と、驚き尋ねた。 「そうです。貴方のお手伝いに来ました」 「人を呪い殺すなど、天使のする事では無いぞ! お前は天使でなく悪魔だろう?どうなんだ」 「天使も悪魔も同じです。 呼び方が変わるだけです。 貴方の味方が天使です。貴方にとって私は有益な味方です。 天使と呼べるでしょ。だけど相手に取ったら害を与える悪魔です」 「なるほど。お前は俺にとっては天使だな。 どうやって、奴らに仕返しをするんだ?」 と、俺は上から目線で威張って言う。 「それは、貴方が考えることです。私は貴方の手伝いをする事しか出来ません」 「じゃあ、奴らを呪い殺したいのだが、どの様にすれば良いのかわからない。教えてくれ」 「貴方は、誤解していますね。 相手を呪う事はそう簡単には出来ません。」 「じゃあ、どうしたらいいんだ!」 と、怒る様に俺は言った 「呪う事は出来ませんが、取り憑く事は出来ます。簡単ではないのですが。」 「取り憑くとは、どう言う事だ?」 と、驚きを隠せない私である。 「取り憑くと言うのは、その人に乗り移る事ですよ。そして相手を虐めるのです。 実を言いますと、貴方は生前は運の弱い霊が取り憑いていたのです。 だから、あの様な悲惨な目に遭ったのです。」 と、何だか嬉しいそうに天使が言った。
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