VSオデル③

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VSオデル③

勇者が悪夢に悩まされるのを救う方法。 それを教えてくれた白魔導師に指示されるままに従ったが、まんまと騙されたかもしれない。 だとして、どんな思惑があるのだろうか。 なんて、考えている暇はなかった。 とにかく、生きたままオデルに食べられることから、なにがなんでも逃れないと。 時間は一刻を争うと、立ちあがって、股間を隠すことなく歩きだす。 鉄格子をつかみ、がたがたと鳴らしながら「うおおおおおおお!」と雄たけびを。 「なんだ」「どうした」とオデル二匹が慌てて駆けつけたところで、鉄格子から跳びすさり、決めポーズ。 そう、踊り子の特殊能力「洗脳」のダンス。 踊りだす合図のポーズだ。 それにしてもフルチンで「どやあ」とポーズを見せつけるのは、なんとも間抜け。 ビキニのような女物の衣装をまとい、ほぼ裸のような状態で踊ったことはあるが、フルチンでは初めて。 ただでさえ洗脳のダンスは、ふりつけの腰のくねらせ方が露骨でえげつなく、踊るのに勇気がいるというに。 絶体絶命のピンチだろうと、フルチンでダンスをするのは、ためらわれるところ。 「いや、頬を赤らめめ、もじもじしている場合ではない!」と己を鼓舞して、足を蹴りあげ、その爪先を頭上より高く。 伴奏がなくては、尚のこと滑稽だったが、歯を食いしばってダンスに全力をそそぎ集中。 無音で、歓声も手拍子も野次もなく、遮二無二フルチンで踊る辱めに、俺さえ我慢すればいい。 ダンスを見る相手の頭には、音楽が響いているはずだし。 どうにかこうにかフルチンダンスの試練を乗り越え、踊りきってみせると、オデルは口を半開きのまま、一言も口を利かず、ぼんやり。 俺に視線を向けながらも、瞳はくすんでいるような。 すっかり、ふぬけになったようで、腰に巻いた布の中心がもっこり。 まあ、これにしたって、珍しいことではない。 相手が俺に、盲目的に絶対服従するほど惚れこむのが、洗脳ダンスの仕組みだから。 基本、魔物は(変異種のベロリンチョなどの例外を除いて)人に欲情しない。 なら、勃起したのは、技にかかった証拠といえる。 鉄格子に近づき、試しに「開錠して俺をだしてくれ」と。 一匹が腰紐にかけていた鍵をとりだし、受けとったもう一匹が鍵をがちゃり。 扉を開いたのに、おそるおそる近づき、二匹に異変がなさそうなのを見て、鉄格子をくぐって。 鉄格子に背中をつけ、できるだけ二匹と距離をとりながら「動くなよ」と命じ、かに歩きをして、この場から放れようとした。 が、にわかに肩をつかまれて、体を反転。 背中を押されたのに鉄格子を手でつかみ、踏んばる。 むきだしの尻をオデルに向けるのは、そりゃあ、落ちつかない。 すぐに体勢を直そうとしたのを、なにせオデルの手は、俺の上半身丸々おおえそうに巨大。 腰をがっちりつかまれては、びくともせず。 しかたなく、鉄格子をつかんだまま、顔だけ振りむけると、にやつくオデルが、俺の尻に、布の膨らみを近づけた。 「まさか、市場に売られる子牛のように哀れな獲物がのう。 最後の力をふりしぼって、慈悲を乞うため、足を開いて腰をふって、わしらを誘惑してくるとは。 いじらしいのが、また淫らで、ああ、わしのわしが濡れてびくびくしておるわ。 はああ・・・もうたまらん、たまらんぞ・・・。 あとで、体の隅々、中身もきれいに洗うから、食う前に食らわせて味わいつくしてよいか?」 「わしのわしも熱くたぎって、今すぐ暴れたがっておるというに・・・。 こやつの小さな体、その腹をぱんぱんにさせ、ぐちゃぐちゃにかき回してやったら、どうなるだろうな? ぐふふ、想像するだけで、達しそうなほど我慢限界じゃ。 まあ、よい・・・お主も似た状態なら、すぐに注ぎこむだろう。 こやつの腹んなかに、とくと、ぶちまけたら、すぐに交代ぞ」 「承知承知。では、早速」と布をまくって剥きだしのを尻の割れ目に。 俺の顔ほどある巨根。 もはや独立した醜く凶悪な生き物のよう。 これまで、咥えこんできたなかで、サイズもグロテスクぶりも、ぶっちぎりの一位だ。 もちろん、入るわけがない。 俺の顔を、尻に埋めこうもうとするようなものだし。 しかも慣らしもしないで。 いや、慣らしたって、入り口の広がり具合からして、限界がある。 今まで、強引に突っこまれて、股が破ける錯覚をしたことがあるが、今回は冗談でなく、オデルの巨根で、尻から頭まで真っ二つに裂けそう。 オデルの凶器のような巨根を目の当たりにし、恐怖に縛れているうちに、入り口がくちゅりと、固く太いもので擦られて。 我に返って、ぞっとしつつ「やめ・・・!」と暴れるも、糞馬鹿力なオデルにろくに抗えないで。
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