4/4
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「あれ……私? ここは……?」  気付いたら、見知らぬ世界にいた。辺りを見回してみても、初めて見るものばかりだ。  それどころか、状況も、自分が何者なのかすら分からない。 「……貴方は?」 「僕は都月、君の旦那だよ」  優しい微笑みが、真新しい世界に居場所を作った。初めて触れるはずなのに、不思議と目に馴染む。 「…………君のことが大好きで、君も愛してくれていた」  回答が嘘ではないと、証拠はなくとも確信できた。  何も分からないけれど、きっと私は幸せな人間なんだろう。愛する人が、側にいてくれるのだから。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!