滅法野郎

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神速を超神速に導くのが夜霧。妖刀ではあるが、破魔の力で俺は抑止している。「イメージが湧かない。流石レフィル。私の想像の斜め上行っちゃってるね。」ヘロナー早乙女の所持する妖刀、紅月は宇宙旅行の様にゼノン、神が宿る。ヘロナー早乙女が死のイメージを持てば、妖刀紅月は呼応し、如実知見に至る。その斬殺は未然に思い描かれているのだ。「くっ…厄介なやつだな。まだ紅月を所有していたとはな。」俺は無我を模索していた。相手が相手だけに、虚の穿ちようもない。「僕は…民がこの間に間にで生贄と化していることを知っていますよ。この対峙はあってはならなかった。」ヒルレンは歩冠を悲観していた。いや、前向きに使命を終えんとする歩冠の民をこの時と重ね、悼んでいるのだろう。「いけ好かない!!ヒルレン伊藤も縮み過ぎてるしで…いけ好かない!!」ヘロナー早乙女は紅月を抜き、空をニ、三度斬って見せた。神速でありながら、目に止まる斬撃は相変わらずであった。「難儀だ…。俺も特に夜霧を抜く気はない。」兎にも角にも、落ち着かぬ場をどうするか。三者凡退の現状であった。
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