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赤いワンピースがよく似合う
「美味しい?」
と俺に聞いて来る
目の前に並ぶのは新鮮な夏野菜サラダ
岩塩のかかったトマトが何とも美味い
「美味いよ」
トマトを頬張り瑞々しさに浸る
「あはっ」
ニカッと口を開けて満面の笑みで彼女は笑った
この生活にもよく慣れたと自分でも思う
いや、正確には馴染んだと言った方が正しいのかもしれない
「片付けしておくよ、今日も学校でしょ?」
そう言うと彼女は食器をシンクに置くと横からスポンジに洗剤を付け始めた
「やっ、いつも悪いし」
「いいの、私がいるんだから」
どもる俺を制止し、泡の付いたスポンジを動かし始めた
「じゃぁ、すみません」
「謝らなくていいからぁ」
俺は頭を上げ直し
「お願いします」
と、再び頭を下げた
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