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「か、母さん!?」
暗闇の中で聞こえた声が母さんの様な気がして、俺は咄嗟にそう叫んでしまった。
「......そんな訳ないか」
本能のままに吐き出された自らの言葉を、俺は溜め息を吐きながら否定した。
そして今、俺の目の前には緑と茶色の世界が広がっていた。
目の前の色が次々と変わる現象に、俺は混乱を隠せなかった......
過去の流れと現状から、俺は今何処にいるのかは考えなくても分かってしまう。
「間違いない。ここは、守護森だ......」
周りに存在している木々が、あたかも守護森に導かれた俺を歓迎しているかの様に風と共に強く踊っていた。
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