~ エピローグ ~

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~ エピローグ ~

Side 翔子 「宮田、元気そうだな」 「社長もお元気そうで良かったです。でも、まさかニューヨークまで来て下さるなんて」 「そりゃあ来るだろ。成宮の会社との業務提携に、ふたりの結婚式だぞ。強引にスケジュールを調整させたから、秘書には嫌な顔されたけど。俺が社長だからな、ハハハ」 空港で社長を出迎え、彼のクルマに向かった。 腕を軽く組んでドアに寄り掛かる立ち姿は、見慣れた今でもカッコいいと思う。 「なんだ成宮、CEO直々のお迎えとは・・ヒマなのか?」 「んー、そんなことはないと思いますけどね。でも、社長は俺たちにとって特別な人ですから、何があっても来ますよ」 「そんなふうに思ってくれてるなら、ありがたいなぁ。それにしても、宮田はニューヨークに来てから更に綺麗になったんじゃないか?」 「それは間違いないですね。一番近くで見ている俺が、いつもそう感じてますから」 それを聞いて、社長が呆気にとられた顔をした。 「成宮・・・・おまえ、そういうキャラだったっけ?」 「ん? どういうことです?」 「あ、いや・・。もっとこう、そういう甘さのないドライな感じだったかと思って」 「仕事中は、変わってないと思います。ただ、彼女には極上の愛を捧げる・・って決めたんですよ」 思わず私は、社長の顔を見て苦笑いした。 そして社長も、私に苦笑いを返す。 「幸せそうで何よりだ。成宮、一生俺に感謝して生きろよ」 「そのつもりです。さぁ行きますよ、乗ってください。会社に弁護士を待たせてるんで、今日中に手続きを済ませて、明日は結婚式に出席していただかないと」 スーツケースを彼がトランクに入れ、私は社長が乗った後部座席のドアを閉めた。 ふと彼を見ると "おいでおいで" と手招きしている。 何かと思ってトランク側に回ると、彼は言った。 「出会いをくれた社長に誓う。永遠の別れが来るその時まで、『愛している』を囁き続ける」 その言葉通り、ちゅっ、とキスが落とされた後に、彼が耳元で囁いた。 「愛してるよ」 ~ おわり ~
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