KAGUYA

1/1

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

KAGUYA

タケノコ採りの翁こと本名、神龍七吉(しんりゅうななきち)はキャバクラKAGUYAに来ていました。指定相手はこの店のNo.7ナナです。 「七吉さん、お久しぶりです。先月以来ですね」 「最近忙しくてさ。やっとナナちゃんに会えて嬉しいよ」 「またまたあ、本当ですか。私も会えて嬉しいです」 「ああ、本当さ。コレお土産なんだけど」 「ありがとうございます。開けてみて良いですか?」 ナナが箱を開けると、ボワ〜ン、ボワ〜ンと妖しく光るオレンジ色の球がひとつ入っていました。オレンジの球には赤い星の模様が描かれています。ナナは大きな目をさらに広げて言います。 「わーっ、七吉さん。これって私が探していた光る球じゃないですかーっ!」 「たまたま家の裏山に転がっていてね。以前にナナちゃんが言っていたものかなと思って持ってきたんだ」 「私、嬉しいわ」 「喜んでくれたみたいで良かったよ」 「残りの分も集めてきたら、七吉さんとデートしてあげる!」 「本当かい?」 「うん。それでね。今日は大事な話があるんだけど…」 「何? 人生相談とか?」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加