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KAGUYA
タケノコ採りの翁こと本名、神龍七吉はキャバクラKAGUYAに来ていました。指定相手はこの店のNo.7ナナです。
「七吉さん、お久しぶりです。先月以来ですね」
「最近忙しくてさ。やっとナナちゃんに会えて嬉しいよ」
「またまたあ、本当ですか。私も会えて嬉しいです」
「ああ、本当さ。コレお土産なんだけど」
「ありがとうございます。開けてみて良いですか?」
ナナが箱を開けると、ボワ〜ン、ボワ〜ンと妖しく光るオレンジ色の球がひとつ入っていました。オレンジの球には赤い星の模様が描かれています。ナナは大きな目をさらに広げて言います。
「わーっ、七吉さん。これって私が探していた光る球じゃないですかーっ!」
「たまたま家の裏山に転がっていてね。以前にナナちゃんが言っていたものかなと思って持ってきたんだ」
「私、嬉しいわ」
「喜んでくれたみたいで良かったよ」
「残りの分も集めてきたら、七吉さんとデートしてあげる!」
「本当かい?」
「うん。それでね。今日は大事な話があるんだけど…」
「何? 人生相談とか?」
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