退屈な夜

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「その感じそそる。」 「もしかして、その気になった?」 「んはっ、とりあえず飲もうか。奢るよ。」 「お兄さんと同じものがいい。」 「これ?ウイスキーだけど。」 「それがいい。」 しばらくすると、ウイスキーが届いた。 「乾杯。」 彼は微笑みながら言った。 自慢じゃないが、俺から誘って断られたことは無い。 なのに、彼は余裕な表情で煙草を吸いながら、酒を飲んでいる。 「君、酒つよいんだね。」 「君じゃない。優馬。」 「優馬はよくここに来るの?」 「うん。」 「へぇ、モテそうだよね。きっと、さっきの表情に男はやられるんだろうな。」 「でも、お兄さんには効かなかった。」 「修二。」 彼は俺の顔を見つめた。 「言ってみ?」 「修二さん……」 すると、彼は俺の唇にそっとキスをした。
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