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花の香り
遅めの昼食を済ませ店をでる。陽はまだ空高く、爽やかな風が吹いており気持ちがいい。このマヨルド王国は年中こういった気候であるため、寒暖差が少なく過ごしやすい。別の国から来た旅人が定住する率も高いらしい。
「もう俺も一人前だな」
「うん。頑張ったね」
人波を避けて歩きながら胸を張るが、ディは上から目線なコメントだ。微笑む横顔に少しむくれる。
「頑張ったね、じゃなくて。もっとこう」
子供扱いするんだよなぁ
「今回助かりました。また頼みたいです、エリクさん」
立ち止まり握手すると、わざとらしく敬語になる。自分より大きな手だが、ゴツゴツしていない滑らかな手だ。
他人だとこういう感じになるのか
「いや、そこまで」
「ありがとうございます」
「おい、はは、止めろよ一一寂しいじゃん」
肘で小突くと、ようやくクスクスと笑いだした。
「それはそれは。こういうのがお望みかと思った」
「違うんだ。もっと頼ってほしいからさ。只でさえ居候なんだから」
「・・・」
少し卑屈だったかな
「ありがとう。もう十分助かってるよ。僕もリクといると楽しいし」
やや間があって口を開く。
「なら、いいのかな?でも、働かないとって焦ってたから、今回は自信になった。俺もありがと、ディ」
「ふ、重いよ」
「そーでもないだろぉ?」
肩を組んで寄りかかったので彼の上半身が揺れる。長身なのでぶらさがっている様ではあるが。
街の中心部からディの家までは徒歩で30分ほどかかる。舗装された道だが、家に着く頃には心地よい疲れを感じた。街の中心部程人が多すぎず、街の外の森の中程には人外がでそうな雰囲気はない。そういった意味でいい塩梅の住まいだ。
「ただいま」
「ただいま、はぁっ…疲れた」
「大丈夫?」
「うん」
その後ベッドで寝転んでいると、足音がした。
「リク。マッサージしてあげる。これつけるから、下着だけになって」
手に小瓶を持っており、やわらかな花の香りがする。
いい匂い
「え!いいのか?ありがと。しょっ…と、うつむせ?」
「うん。けっこう歩いたからね。脚、痛くない?」
「ん…あ、気持ちいい」
「ふふ。腰もきてる」
「緊張してた、、あ、、、あっ一一から」
あれ、何か
別の意味で
変に気持ちいいのが
「肩は、」
「ディ、ちょっと、えと、、今変に一一あの、もよおしてて、あは、タイム」
「?そうなんだ」
「ごめんっ!」
うわぁ
恥ずかしい
そのままトイレに駆け込み自慰行為に及ぶが、なかなかおさまらず息がきれた。
「っ一一ァア、、あん、、あ、ぁ、、ハァッ、、うぅ、、久々過ぎて、、びっくりした…」
白く濁った液体を見つめ呟いた。
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