モデルだよー

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モデルだよー

「冬〜仕事!行くよー」 「おい、待てって…」 「尚巳、雑誌いつ発売かわかったら教えてね」 「買うから」 「いや、載るかもわかんねーって」 「はー?金井(かねい)に聞いてない」 「…うるせー」 「もー冬ったら早くー!」 「わかったってば」 お仕事楽しみ〜!学校帰りに行けるし、お休みの日にも行ける。ピーチちゃんには、なかなか会えない。 「ピーチちゃんは、テレビで忙しいのかなぁ?」 「さぁ…なんかあの人テレビで見るより性格悪いよ絶対。俺見るとイラってしてる顔してる」 「そう?」 冬は全然ピーチちゃんのこと知らないからだね。あんなにかわいいのに。 「撮影楽しみだねー」 「尚巳が楽しいなら、まぁ、いいけど…」 冬がモデルの会社までいつも一緒に行ってくれる。だから、遅刻しないし迷子にもならないしだいじょーぶ!それは、社長と約束したんだよ。 えっとー、どんなこと話したっけな? 「…尚巳は、一度辞めさせられているんですけど、なぜ呼び出したんですか」 「すみません、本当に、私が至らなくて…」 尚巳のことスカウトしてくれた藤原さん。なんか、痩せたなぁと思って眺めてた。冬は怒ってるし、きっと今は怖がってるのかな。 「申し訳ありません。尚巳さんが在籍していた際の社長が自分勝手だったようです。私は、あなたがモデルをやりたい気持ちがあれば、戻ってきてほしいと考えています。いかがですか?」 新しい社長さんは、イケメンで、背が小さい。 「やりたい!」 「待ってください。納得できません!あなたも辞めさせるかもしれないじゃないですか!」 「では、前回はなぜ辞めさせられたかわかりますか?」 「…遅刻だと聞きました」 「そうです。藤原さんから聞きましたが、毎回遅刻していたとか」 「それは!尚巳は道に迷うんです!しょうがないんです。ちゃんと、早めに家を出てても無理なんです」
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