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「どういうこと?ハルヒ」
「?」
「下宿って俺、聞いてないんだけど」
「いちいち報告する事じゃないでしょ?下宿っていっても他のバイトの人も一緒に泊まるし、昔民宿やってた家らしくて部屋は多いんです。ホームステイもしてたって、」
「そういうことじゃなくない?男女比率どうなってんの?」
「今日は私と翔琉さんと、翔琉さんのお姉さん、翔琉さんのお姉さんの友達の女の人二人ですね。あとは翔琉さんのご家族…って、関係ありますか?」
「翔琉さんってのやめろ」
「…はい?」
「俺の前で二度とその名前口にすんな」
「……」
…いや、人の名前に失礼では?
いきなり入ってきた千冬は滅茶苦茶機嫌が悪い顔をしていて、夏の海も凍り付く冷めた目で私を睨んだ。
んな事言われても。
「私だって千冬の事千冬って呼ぶし、私の事ハルヒって呼…」
んでないわ。
"お前"とか"テメエ"って呼ばれてるわ。
「普通に無しでしょ泊まりは。つかバイトの掛け持ち禁止って言ったよね?」
「……そこまで話遡る?何回も言ったけどもう愁とバイトしてないし、私だって親父の体調あるから働かないといけないし」
「……」
「でっ、…でもっ、ハルちゃん本当に大丈夫っ!??男の人と一緒に泊まるって事でしょ!??」
「他の人も一緒だし、何も問題ないですよ。修学旅行とか林間学校って泊まりの行事もいっぱいあるのに、いちいちそんなの気にしてられないし」
「っ、……」
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