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「……何ですか、これは」
「明日から夏休みだから一緒に飯食おうって愁が」
そう教えてくれたのは伊澄だ。
スタッとソファーに座って、手近のおにぎりを掴み口に運んで咀嚼する。
「もう帰るだけだし家で食べれば良くないですか?」
「良いじゃん別に。明後日からハルヒ暫くこっち離れるんだし」
「ハルちゃん、海の家でバイトだっけ?」
「うん」
「スタバのバイトは良かったの?」
「八月多めに入れたから、明後日から八月頭までは二週間向こう行きます。近くにお母さんのお墓があってお参りしたいし、親戚のおばちゃんに挨拶して数日泊めて貰う事になってるから」
「そうなんだぁ。寂しいなぁ…」
「花音も忙しいでしょ?」
「まあね。練習と海外旅行と国内旅行入ってるから」
「……」
海外旅行と国内旅行は、普通どちらか一つでは無いのか…?
「国内旅行は蓮と愁ちゃんも一緒に行くんだよねっ?」
「花音のお母さんが強引な人で、毎年連れ出されんだよ。主に花音の荷物係」
「ハハッ」
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