1.気持ちの整理

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1.気持ちの整理

終業式を迎えた。 夏休みと言ってもやることは何も変わらない。明日から一ヶ月、ほぼ勉強とバイト漬けの毎日になりそうだ。 帰る支度をして荷物を鞄に詰める。基本的に学校に私物を置いていないから持って帰る荷物は少ないけど、クラスの子達は両肩に大量の荷物を抱えて嘆いていて、見ているだけで微笑ましく思ってしまった。 「ハルくん荷物少ないねぇ。それだけ?」 「うん。あまり学校に置いてなかったから」 「5階には?っていっても、あの部屋なら荷物置きっぱなしで問題はないかっ」 「ハル君は休み中も先輩達と一緒に過ごすの?」 「良いなぁ〜、集まりには千冬君も居るんでしょ?」 「……」 毎度毎度思うけど、どうして千冬が一番人気あるんだろう。普通だったら愛想が良い愁とか、カッコ可愛い系の蓮が一番人気でも良いのに。 キャッキャと盛り上がる女の子達には申し訳ないけど、「夏休みに会う予定ないよ」と彼らと特に予定が入ってないことを伝える。たら「「「えっっっ」」」と凄いビックリさせて、輪に入ってなかった他の子達まで私達の周りに集まった。 「なに?盛り上がってんじゃん」 「違うよっ、だってハル君、休み中娯部メンの人達と会わないって言うから」 「そうなの?志田ちん、あの人達と喧嘩したん?」 「そうじゃないけど、特段会う理由無いし、予定入ってて忙しいし」 「そういえばバイト入ってるって言ってたっけ?」 「何処でバイトするの?」 「海の家」 「えっ!!???」 「ハル君、海で働くのっ!??」 「短期で時給良いとこ紹介されて、一週間くらいなら良いかなと思って」
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