225人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハハッ!里香が良いなら、うちが翔琉くん貰うけど〜?」
「駄目、由美は尻軽いから許さん」
「まじウケる!!!里香のブラコンっ」
「ブラコンじゃない~~~っっっ!!!!」
「ハハハッッッ!!!」
「こらっ、行儀悪いから座りなさいっ…!ちょっ、食器倒れる!危ないから…!!!」
……本当に、賑やかだなぁ。
私の周りに女の人が多いのも初めてだし、誰かのご両親と一緒に夕飯を食べたのも久し振りだ。
つい顔が緩んで、箸で摘んだおかずを口に運ぶ。私が気を遣って喋らなくても良い空間で、喧嘩になったって私が仲裁をしなくて良い。くだらない口喧嘩は起こらない。私に嫌な事をしてくる人は、此処には居ない。
けど、
『ハルなんか好きにすれば良いと思う』
『流石にハルちんが悪い』
『夏休み、やたら俺等のこと避けてんのと関係あんの?』
『じゃあまたねっ、ハルちゃん』
『今回はアイツ等に同意するわ。お前周り見えてねえし、もうちょっと俺の気持ち考えろ』
胸の中にポッカリと大きな穴が開いてるみたいで、楽しいと満たされる気持ちがその穴からポタポタと落ちて、全く満たされない感覚だけが残った。
────
最初のコメントを投稿しよう!