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「もう何もしてないんだからお金は要らないって前に言ったじゃないですか。それに愁に貰わなくても、今は他でちゃんと収入あるから」
「それが気に食わないって言ってんの。側に居るだけで楽に稼げんのに、どうして俺で稼がねえの?」
「何度も言ったけど、何もしてないのに貰えない」
「だったら何かしてよ、俺が喜ぶこと。ハルヒなら分かんでしょ?」
「っ……」
愁と初めてああいう事があった日から、愁とどう接すれば良いか分からなくなってしまった。
愁と接する時、嫌でもあの日手を伸ばした自分の事を思い出して頭が痛くなる。愁はあれから何も変わらず、普通に接してくれるけど、
「うち泊まりに来る?」
「……」
……前言撤回。
前と変わらず、ではない。
千冬が私に身体の絡みをしてこなくなった代わりに、愁の発言が些かおかしい。
伊澄にハッキリ断った手前、愁と変に絡んだり、千冬の赤ちゃん返りに付き合ったりはあまりしたくない。寧ろ彼等とは徹底的に距離を取るのがベストだって分かるんだけど。
「あーー!!!ハルちゃんやっぱり愁ちゃんに絡まれてる!!!」
……どうも居心地が良くて離れられないから、
やっぱり私がやってる事は最低なんだよね。
「愁ちゃん駄目だよ!じゃんけんで負けたのに抜け駆けだよっ!!!」
「俺は校内散歩してただけで、ハルヒともたまたま会っただけだよ」
「そうやって屁理屈言って」
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