雨の月曜日

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バート・アンダーソン。彼は大企業アンダーソン・コーポレーション社長の息子であり、現役モデルだ。有名ブランドのアンバサダーもやっている。 雑誌ではたまに特集が組まれており、女性人気が高い。抱かれたい男にまで選ばれている。 彼は社会問題にも関心が高く、非営利団体「バートのハート」という組織を立ち上げている。この組織は有色人種の女性を救済する団体で、だいぶ前に起きたエリアO系企業買収ラッシュの際に貧しくなった女性を支援していることでも話題になっている。彼は人種差別反対を掲げるフェミニストとしても名高い。 しかし、トムにとってはただの吐き気を催す男でしかない。何が平等主義だ。何がフェミニストだ。反吐が出る。 彼のせいでトムは会社を辞める羽目になったのだ。それに、彼はトムに張り合いたいがためにマリリンを苦しめた。マリリンを殺したのはモンスターと聞いているが、遠因は彼のストーカー行為にある。 とにかくトムにとっては関わりたくない人間なのだ。
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