On the other hand -一方-

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それは、高校生になってから約一ヶ月が経った頃を 帰宅途中に、青信号なのに、車が突っ込んでくる。 スローモーションになって流れる現実。 兆は走ってやってくるが、反応が遅かった。 俺が走っても無理だと悟る。 兆の反応が遅くてよかった。 あの『死』を兆に味わせたくない。 俺は出来る限りの精一杯の声で、 兆に「生きろ」と叫んだ。
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