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彼女といつものやり取り。
いつも緊張する。心が落ち着かない、疲労が余計に重なる。
毎回遅くまで残業して、落ち着くはずの家でも、彼女のせいでくつろげない。
もうこんな人生嫌だ。終わりたい。
……そんな彼の気持ちが、自分に伝わってくる。
そして、困惑も。今はそっちの方が大きいようだ。
チラッと後ろを見る。
そこには彼がいた。
扉を少し開け、様子を伺っている。
そして驚いた様子で、目を見開い自分を見ている。
無理はない。
当然だろう。
同じ姿の自分自身が、自分を偽って存在しているのだから。
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