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「テヘペロ、テヘペロ、ペロチュウ」
私の足元にぼんやりと表示されたカタカナを読み上げて、呪文の効果を発動する。右手に古びた剣が装備される。
練習用の装備だが、本戦ではオリンピック協会が装備を課金にて購入してくれるらしい、Eスポーツとあってユニフォームフリーなのでキャラクターのグラフィックは自由で良い。けれど大勢の人が試合を観戦するわけだから、恥ずかしくないグラフィックをする必要がある。
装備した古びた剣、ことオールドファッションを手に、私はミノタウロスに斬りかかる。
「プリンポンポン、プリンポンポン、プリンポンポンペイン、えくれあさん、連携しましょう」
真理トッツォさんは呪文を詠唱し、剣型の武器を召喚し、私に投げつけた。
「連携するって?」
「バレーのトスに、バスケットボールやサッカーのパスと同じです。繋いで繋いで繋いでいくと一回の攻撃力があがります。ばしっとレシーブを決めて下さい!」
「レシーブを決めるったって」
「根性だ、根性だ、根性だ、根性だああ!」
コーチもそこまで根性でゴリ押しされると何もいえないけど、二刀流になった状態なら、ミノタウロスに大きいダメージを与えられるかも知れない。
「シカノコ、タンタン、シカカタン!」
覚悟を決めて、手にした二刀の剣をミノタウロスの頭上に振り下ろす。
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