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カウンター攻撃もあと三発当てれば、ミノタウロスは確実に倒せそうだ。加えてコンビネーションでダメージを与えればもっと早く倒せる。さっきまで、まるで勝気はなかったのに、今、勝気が見えて来たっ!いけるっ!
ミノタウロスの攻撃を待ち構え、カウンターに備える。
「ミノタウロス、貰った!」
斧の攻撃に合わせて、大きな腕に飛び乗ると再び顔面に一閃!100のダメージを与える。
「初手と動きが随分見違えた、勝ちパターンですよこれは!」
「そうだな、だが勝負はまだついていない、油断しないことだ」
「そうですかね?この短時間で随分成長してると思います!」
私、成長出来たのかな、とにかくカウンターを当てた以上はコンビネーションで呪文を詠唱しなくては。
「イイネズッキュン!」スマホのディスプレイに表示された文字を読み上げる。練習用の剣をもう一振り。追加で10のダメージを与えるとミノタウロスの角を折った。初めての部位破壊に成功したっ!この感覚、とても気持ちよくすかっとする!
「まだだ、怯むなと言ったろ」
「え」私が頓狂な声をあげた瞬間、ミノタウロスの斧がこちらに刃先を向けて空を切って来る。
「防御しろ、自分の名前を音声入力だ」
「は、はいエクレア、防御!」
咄嗟に練習用の剣で防御の態勢をとる、辛うじてダメージなくミノタウロスの一撃は凌いだが、後方まで弾かれて距離を作ってしまう。
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