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『俺はいつまでもお前の味方だから!いつでも困ってたら助ける。今までだってそうしてきたじゃん。俺のことを信じて』
いつもみたいにお前が僕に笑いかけている。
思い出すお前の顔は笑顔ばかりだけど、今の僕とってはその全てが憎い。
何が味方だよ。嘘だったじゃん。お前は肝心なときにそばにいなかったくせに。
逃げたくせに。
調子いいこと言うなよ。
お前のせいで、僕はどん底まで落とされた。
お前が希望を見せたせいで、もっと傷ついた。
○
『お前って一人だと何もできないただのクズじゃん?今までの全部倍返しな。覚えとけよ』
お前が逃げたから。
さらに地獄になった。
僕は毎日消えたいって思ってた。
でも、死ねなくて、すべてから逃げた。
殴られたときも、蹴られたときも。
虫を食べさせられたときも。
顔を貶されて服を破かれたときも。
逃げて、逃げて、逃げて。
○
『お前の顔を見てると虫唾が走る』
ごめん。
でもさ、僕だって自分の顔嫌いなんだよ。
『女よりもチョロい女顔』
この顔でいいことなんてなかったから。
『アイツといる意味なくね。時間の無駄』
僕にはなんの価値もないの自分が一番知ってる。
いつも何かにすがり付いてないと生きていけない。
親友とか、絵とか、先輩とか。
弱さに笑えてくる。
目から涙がこぼれ落ちた気がした。
いつの間にか眠りについていて、またグロテスクな夢を見た。
僕がゾンビみたいになって人間を食べる夢。
なんか、この夢はいつも似てる。
気持ち悪かった。
寝ているときくらい、幸せな夢を見たいのに。
でも、すべて忘れよう。
朝の自分は夜の自分とは別人のように晴れやかな気分になる。
昨夜のことは忘れて、観光に行くワクワク感に胸を躍らせながら朝の支度を始めた。
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