7、夏休み後半

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今日は合宿の荷物を片付けに地学室へ来た。 先輩たちも先生もいないから一人でやる。 八島先輩は生徒会の仕事で夏休みなのに休む暇もなく、前園先輩はまだ松葉杖状態で学校に来られないし、綾瀬先生は研究職の方で研究室に缶詰らしい。 時間はかなりかかったけど、全部の荷物をしまうことができた。 帰りがけに八島先輩に会うために生徒会室に寄る。 部屋にいたのは先輩だけだった。難しい顔をしながら資料を読んでいる。 「先輩、お疲れ様です」 声をかけると先輩はこっちの方に駆け寄ってくれた。 「綾瀬くん。片付け全部の任せちゃってごめんね」 「いえいえ、先輩の方がおつかれでしょうし、あのくらいなら僕がいつでもやります!」 「ありがとう」 先輩の机には資料が山積みになっていた。 「その資料、すごい量ですね…」 「今日のうちに全部をまとめて提出しなきゃなんだ」 「大変ですね」 「うん。でも、明日の花火大会があるって思うと頑張れるんだ。本当に楽しみ」 「僕もです!」 先輩がここまで楽しみにしてくれているなんて思わなかった。僕と同じ気持ちなんだと思うと余計に嬉しくなる。 「もっと、綾瀬くんとお話ししてたいところなんだけど、これから会議なの。来てくれてありがとう。また、明日ね」
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