萩野禄助の事件記録

職員室に行きスポーツドリンクの粉末を貰ってから佐藤が1人で廊下を歩いていると「パシられてんの？」と嫌味な声が後ろから聞こえてきた。

聞き覚えのある声に振り向くとそこには私服の禄助の姿があった。

「ロクちゃんっ！なんで学校にっ…！？」

「音庄に呼び出された」

言って禄助は嫌そうな顔しながら音庄から渡された　今まで学校をサボっていた分の課題プリントの束を佐藤に見せた。

「やりたくねぇって言ったら笑顔で『しばかれたいのかね？』って言われた」

禄助はさり気なく佐藤の隣に並んだ。2人は並んで一緒に歩いて体育館で待つヤス子達の元へ向かった。

佐藤はちらっと禄助の顔を見た。

昔から変わらず禄助は寝癖をつけたまま平気で人前に現れる。

「…寝癖、直したら？」

「うっせ」

佐藤はため息ついた。