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　最近、「新しい視点」というのが流行っているらしい。

　あるモノに対して、今まで誰も突っ込んでこなかったであろうものに着目する。そのSNSのアカウントを見てみたが、確かにと思わされる投稿ばかりで感心した。考えたこともなかったものが、それらの投稿でハッと気づかされる。

　華の営業部で役職を持っている以上、自分も常に新しい視点を持っていないといけない。だからだろうか。役職に就いた2年前から、流行っているものを見ると感心することが多くなった。どうやったらそんなアイデアが浮かぶのだろう、と。
　10年前では考えもつかなかったものが、10年後の今誕生して流行っている。人々の当たり前になっている。

　信号が赤に変わり、私はブレーキを踏んだ。ふと、視界に入った親子連れを目で追った。仲睦まじそうに手を繋いで歩く両親と子。傍から見たら、幸せそうな家族としか思わないだろう。
　この家族に対して新しい視点を持つとしたら、どんなだろうか。

　両親のどちらかが浮気をしていたかもしれない、とかかな。

　目に見えるものが真実とは限らない、となんかのドラマで言っていたように。